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第7章 航海機器・無線機器
7.5 イーサネット
表7.5.1 主なイーサネット規格とツイストペアケーブルのカテゴリ
項目 10BASE-T 100BASE-TX 1000BASE-TX 10GBASE-TX
伝送速度 10Mbps 100Mbps 1Gbps 10Gbps
最大伝送距離 100メートル 100メートル 100メートル 100メートル
ケーブル カテゴリ3以上 カテゴリ5以上 カテゴリ5e以上 カテゴリ6以上
備考1. 最大伝送距離は、上表の代表的なLAN規格(正確にはツイストペアケーブル)では
     全て100メートルですが、規格によって使い分けられるケーブルによって異なり、例
     えば10BASE-2では同軸ケーブルを使うため、最大伝送距離は185メートルとなります。
     光ファイバーケーブルを使うギガビットの規格では、キロ単位のものもあります。
   2. 上位のカテゴリは、下位のカテゴリを兼ねる(上位互換)ことができます。
表7.5.2 主なカテゴリー
カテゴリ3  最大周波数が、16MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度は、10BASE-Tの
イーサネット規格で10Mbps、100BASE-T2/4の規格で100Mbpsの測度を実現する。
カテゴリ5  最大周波数が、100MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度は、100BASE-
TXの規格で100Mbps、ATM・LAN規格では、155Mbpsとなる。主に、100BASE-TXで利用
され、ファストイーサネットの代表的なケーブルである。
カテゴリ5e  カテゴリ5の用途で、さらに上位のギガビットイーサネットでも安定して利用でき
るように機能拡張した規格である。
 ギガビットイーサネットでは4対の銅線を全て利用して伝送速度を上げているた
め、多くのノイズが発生するというデメリットがあり、ベースバンド方式はノイズ
に弱いため、高速化を維持するためには、このノイズを抑える必要がある。
 カテゴリ5ケーブルのノイズを抑える性能を高くして、ギガビットイーサネットに
対応できるように拡張したケーブルである。主に、100BASE-TXや1000BASE-Tで用い
られ、現在、最も主流となっているケーブルである。
カテゴリ6  最大周波数が、250MHzまでの帯域を規定した規格で、最大伝送速度は、1000BASE-
T、1000BASE-TXの規格で1Gbps、ATM・LAN規格では、1.2Gbpsとなる。
 1000BASE-Tは、カテゴリ5以上のケーブルが使えるが、1000BASE-TXでは、カテゴ
リ6のケーブルしか使うことができない。
 カテゴリ6は、カテゴリ5eよりもさらにノイズを抑えた規格で、8芯4対のうち2対
を送信と受信用に分け、さらにケーブルの中心に十字の区切り物(十字介在という)
を入れ、4対を区切ることでノイズを減少させている。(マルの中に十字を書き、そ
こにできた4つの扇形の中にそれぞれ1対の線を通すイメージ)
 カテゴリ5と同様に、カテゴリ6の性能をフルに使えば、さらに上位の10Gigabit
Ethernetでも使用することが可能である。